齋藤成也教授
NHK 【おはよう日本】で、
「DNA研究で日本人のルーツ・日本人と縄文人。DNAの技術で見えてきた日本人の姿」と題し、特集していたので記録しました(青字はナレーション)
日本人のルーツにつながる研究はDNAレベルでかなり進んできていて、今回、縄文人のDNAの分析に成功したのが大きいそうです。やっぱり日本人って特殊なのね。島国バンザイ
アナ「次はDNAの研究で見えてきた日本人の姿です。」
私達、現代の日本人。いまDNAの分析技術が高まる中、私達のルーツに繋がる新たな事実が明らかになりつつあります。
日本人周辺の(中国、東アジア)の人と比べてDNAの特徴にハッキリとした違いがあるのが見られるのです。
そしてその原因が私達の先祖・縄文人にある事が分かってきました。最新の研究から浮かび上がってきた日本人のの意外なルーツに迫ります。
アナ「縄文時代は1万数千年前から2千数百年前まで続き、当時暮らしていた人達は多くの遺跡や縄文土器を日本各地に残しました。そして私達・今の日本人は、この縄文人と後に大陸からやってきた弥生系の人達を先祖にしていると考えられてきました。」
女子アナ「ただ、古くから居た縄文人が、今の私達のDNAにどんな影響を与えているのか。そして縄文人とはどんな人達だったのかはこれまで詳しくは分かっていませんでした。
ところが近年、DNAを調べる技術が高まり、現代の日本人と縄文人の繋がりが明らかになってきました。」
静岡県三島市にある国立遺伝学研究所です。人類の進化などを研究している齋藤成也教授。これまで500人以上の日本人。更にアジアの数千人のDNA解析を行ってきました。
●東アジア民族の遺伝的分布(韓国、その他アジア、日本、沖縄、アイヌ)
そして、DNAの特徴を元に1人1人の人を座標に起こしてどれ位違いがあるのかを調べました。
するとアジアの大陸の人は比較的分布が纏まるのに対し、日本人はそれと大きく違う範囲に分布している事がわかりました。
そしてこの違いは日本人の中でも沖縄の人達、そしてアイヌの人達という順に大きい事も分かりました。
この違いは何によってもたらされているのか。齋藤教授はDNAの分布とこれまでの研究などからある"仮説"を立てました。
齋藤教授「私達はこのパターンから、ここに縄文人が位置するのじゃないかと、そういうふうに考えています。で、縄文人にこうずーっと引っ張られているわけですね」
齋藤教授「縄文時代、1万6千年位前から3千年位前まで、日本列島の北から南まで縄文土器を作っていた人達がいました。で、その人達のDNAが我々にも伝わっていると。それによって大陸の中国とか東アジアの人達は少し私達とは違っていると、、」
そして今、この"仮説"が立証されつつあります。
国立科学博物館で人類の起源などについて研究している神澤秀明さんです。
神澤研究員「縄文人のDNAがコチラに含まれています。」
神澤さんは、福島県の貝塚から発見された縄文人の歯のDNAの分析を進めています。
神澤研究員「コチラが実際に配列分析を行った後の生のデータになります。」
今回、膨大な量のDNA情報を取り出す事に成功。
その特徴を調べました。これまでの神澤さんの分析結果を国立遺伝学研究所の齋藤教授が作成した現代人のDNAの解析結果に重ねると、
齋藤教授の"仮説"の通り、日本人が分布する方向の先に縄文人のDNAが位置するとみられる事が分かりました。
神澤研究員「今回縄文人のDNAを分析して、現代の日本人には縄文人のDNAが受け継がれている事が可能性として見えてきました。縄文時代から現代にかけて日本列島人の集団が遺伝的にどのように変化したのかが見えてくる事になります。」
(スタジオでの、取材した秋山チーフプロデューサーの話はやや要約)
アナ「私達日本人と、他のアジアの人達はちょっと違う特徴があるのは、縄文人から受け継いだDNAの影響という事なんですね?」
秋山発プロデューサー「はい、日本人は中国などアジア周辺の人達と外見は似ているが、DNAはかなり違う要素を持っている。今回、縄文人のDNAを直接調べられた事で、その原因が縄文人の影響である事が高まってきた。女子アナ「アジアの人とはかなり違う特徴を持つ縄文人とは、そもそもどんな人だったのか?」
秋山発プロデューサー「そのヒントとなるデータが、近年、男性だけにあるY染色体の調査から浮かび上がっている。
Y染色体とは、父親から息子に受け継がれていく物の特徴で、この変化を調べると男性の先祖を辿る事が出来る。
そして、世界中で調査した結果、男性は古い先祖から次々に分かれてきて、現在世界中には大きく分けてA~Tまで20のグループがある。
この内、古いタイプは人類誕生の地と考えられているアフリカに多いが、実は日本人の中には比較的古いと見られるDタイプの人がいる事が分かっている。
徳島大学の大学院です。佐藤陽一准教授は遺伝的な病気の研究の一環として2000人以上の日本人男性のY染色体を調査を行ってきました。
●日本人のY染色体のタイプ
去年12月にまとめた研究結果です。それによると日本人の半数は中国や韓国で多数を占めるOというタイプでしたが、それに次いで多かったのがDで、3割を占めていました。
佐藤准教授「Dというグループは、アジア大陸では韓国・中国ともにほとんど見られません。またDというグループは、分岐のかなり早い時点で誕生したという事が考えられる事からDというグループは縄文系であると考えています。」
アナ「これはどういう事か?」
秋山発プロデューサー「日本に古くから住んでいた日本人のD。そして比較的近年、大陸からやって来た大陸系のOとすると辻褄が合うと、佐藤准教授は考えている。
またDタイプは非常に興味深い事が分かっていて、それは日本以外で世界に2箇所、Dを多く持つ男性が多い地域が見つかっており、
それがチベットと、インド洋のアンダマン諸島。(どういう事を意味しているのか?)
簡単に言うと、今日本に居るD染色体を持つお父さんのお父さんをずっと遡っていくとチベットと、アンダマン諸島の人達と共通のお父さんに辿り付くという事。
では何故、D染色体を持つ人がこのように分布しているかというのは・・・」
佐藤准教授「アジア大陸にもDというグループがかつて分布していたと思われますが、その後のOというタイプがアジアを占めるようになり取って代わられたと考えています。
で、日本やチベットやアンダマン諸島は、島国だったり山間部に属している事から、他のグループとの交流・接触がかなり限られていた為、現代でもかなり高頻度で残っていると考えています。」
秋山発プロデューサー「DNA研究では、日本人のルーツについて新たな説が出てきているが、まだまだ分からない事もたくさんある。今後さらにDNA研究が進めば、私達の先祖の知られざるドラマが明らかになってくると思う。」以上
何はともあれ、日本人は中国・韓国とDNAレベルで全く違う事がますますハッキリしてきて、めでたしめでたし
と、同時に「万世一系」は絶対に守らなければと思いました
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