鬼城
テレビ東京【 日経スペシャル 未来世紀ジパング 〜沸騰現場の経済学〜】で
"緊迫中国第二弾!潜入"12大ゴーストタウン"...人類史上最大のバブルの行方" というテーマを扱っていたので記録しました(ただし要約)
ワイドショーの「隣国と仲良く」という薄っぺらのコメントではなく、ちゃんと鬼城現地に行って取材し、China経済の危うさと日本へ警鐘を鳴らす後藤氏のレポートは素晴らしい
まずは番組HPより
中国で今、"鬼城"という言葉が注目を集めている。ゴーストタウンの意味だが、現地メディアが伝えた"12大ゴーストタウン"に潜入!その驚くべき実態に迫る。この背景にあるのが、中国の新たなリスクとして浮上した"シャドーバンキング"といわれる金融問題だ。その全貌を徹底解説。この問題が日本、そして世界に及ぼす影響を探る。
“中国12大ゴーストタウン”に潜入!あの反日デモから1年・・・中国にある異変が起こっている。中国全土で雨後の竹の子のように巨大都市開発が進められ、かなりのプロジェクトが建設途中でストップしたり、完成しても入居が決まらずゴーストタウン化しているという。
特にひどいのが、現地メディアが“中国12大ゴーストタウン”の中で1位に挙げた、内モンゴル自治区オルドス市の新都市開発だ。3万人が住む地域に100万人分の巨大マンション群が出来上がった。日本人には想像できないとてつもなく無謀な都市開発。なぜこうした開発がまかり通るのか…?潜入取材した。
中国の時限爆弾“シャドーバンキング”とは?中国全土で繰り広げられる巨大不動産開発。その資金がどこから出ているかといえば、いま注目される“シャドーバンキング”だ。銀行を通らないカネの流れ。その中核となるのが、「理財商品」という金融商品。普通の銀行で販売もされている投資信託のようなものだ。ここを通じて集められた巨額のマネーが、不動産バブルの源泉になったと見られている。しかし今、この理財商品の焦げ付きが表面化し始めた。
番組では、シャドーバンキングの実態に迫るべく、銀行の販売者、投資金が戻ってこなくなった被害者、償還日を心配しながら迎える市民などを総力取材した。
潜入!ゴーストタウン 中国で“廃墟”が続々出現(後藤康浩氏の中国・ゴーストタウン取材)
中国・東莞市にある2005年にオープンした巨大なショッピングモール"新華南モール"は当時、世界最大で一日10万人の集客見込みだったが、8年後、今は人影はなく無人の乗り物が動いていた。ショップエリアでは店舗の全体の99%が既に撤退。
日本企業も関わる、河北省の曹妃甸大工業区は東京23区の半分の広大な敷地で、投資額は9兆1000億円にのぼる。今はほとんどの建設工事が止まっており、両脇に太陽光パネル設置されている道が3キロ続いているが人も車も殆ど見られない。
中国バブルの現場から・・バブルの踊った草原の町
日本の3倍の面積を持つ内モンゴル自治区・オルドス市は、10年ほど前は貧しい街だったが、今は真新しいビルだらけ。3万人の地区に100万人都市建設で総工費は2900億円。
夜になると自称・東洋一の噴水ショーが行われ、よれよれのニセ・ミッキーマウスとけだるそうなミニーが登場し観光客に記念写真代をせびる。巨大な、光り輝く「七色の橋」は車はまったく走っておらず、その先には人気のない真っ暗闇な高層マンション郡。150棟ほぼ全てに住む人がおらず、中国一有名なゴーストタウンと化している。
スタジオ解説
12大鬼城と言われるが、実際は30~50あるとも言われている。
日本100兆円、アメリカ330兆円の不良債権額。中国は政府公表額は9.2兆円だが、
実は、公表されていない裏の数字として、中国のバブルに伴う不良債権の額は約316兆円~約357兆円にのぼる。
沸騰キーワード「弾けるのか、否か?」
「一生分のカネを失った…」 バブルに踊った中国の町
中国・オルドス市では金を巡る騒動が起き、投資金が戻らない人々が警察の臨時窓口で訴えるため押し寄せていた。
740万円投資損となった女性は市民の9割以上の人がお金を投資しているという。
投資被害者の村へ取材(中国一のゴーストタウン 驚きの“カネの流れ”)
スタジオ
シャドーバンキングの金の流れがゴーストタウンを作る重要な資金源になっている。その背景には地方政府があり、地方政府のトップは出世したいので自分の地域のGDPの伸び率を上げるため、自分の任期中にすぐ成果が出る不動産開発プロジェクトをやりたがる。
この理財商品が中国バブルの時限爆弾と言われている。
北京ではシャドーバンキングの中核商品・理財商品がビラ配りで路上で売られていた。
しかし理財商品の多くは運用先が不透明で、書かれていても0~90%とかなりアバウト。
また何故か保険会社の職員が銀行員の装いをして販売。投資先は教えられないとの事。
理財商品の売り上げは伸びる一方で、販売残高は推計221兆円(フィッチ社推計)にのぼる。
理財商品の運営会社が破綻
今年8月11日、連雲港市の地方政府庁舎前では人々が「我々のカネを返せ!」と訴えていた。理財商品の運用会社が破綻し、商品を買った人々が抗議をしにきたが地元の警察が抗議をやめるよう圧力をかける。当局も火消しに躍起。
9月下旬、理財商品は大きな節目。多くの理財商品が満期となり償還ラッシュに。
70万元(日本円で1200万円分)の理財商品を購入した王さんは満期日なっても返金されなかったため、直接銀行へと乗り込むことにした。
銀行を訪れた王さんは入金の約束と同時に新たな理財商品を勧められ、驚くことに商品を選び、あさって買いにくることにした。
もう誰も止められない 中国の開発バブル
中国・延安市では33の山を崩し10の谷を埋め、国際庭園都市を作るというプロジェクトが進められている。
建設費は1兆5000億円。プロジェクトの理財商品が資金源となっている。 一方で土地収用トラブルも頻発しており、上浦村では地方政府が土地を勝手に開発業者に売却したため猛抗議したが、業者が雇った者達300人が反対する村人を襲撃。
中国の衝撃映像 バブルの裏側 農民の反乱
上浦村で地方政府へ抗議する村人を襲う者達を映した映像を紹介。銃声も聞こえる。結局、゜村人達は怯まず追い返し、村を守りぬいた。
周来友氏は、中国の村を襲った者達について「地方政府が雇っていることや、中国では日常茶飯事」だとコメント。
「共産党が支配している理由は、成長して民を豊かにし国を豊かにしている事。その前提が崩れてしまうから成長し続けるしかない。それには開発をドンドン進めるしかない現状」だと後藤氏の解説。
未来予測
後藤氏は「弾けないバブルはない」とスタジオで解説。
中国経済成長の原動力は46%を不動産やインフラを占めており、日本のバブル時代でも30%ほどだったので中国の方が病が重い。日本のマイホームは年収の10倍と言われたが、北京の住宅価格は年収の50年分にまで達している。
武田洋子氏「政府もこのままいくと拙い認識していて、成長をゆるやかに落としつつ、地方政府をコントロールした過剰投資を少し抑えていく方向にしているため、今すぐ弾けるというよりはソフトランディングさせようとしている。しかし先送りにした場合はバブル崩壊の可能性がある。」 (三菱総合研究所チーフエコノミスト)
後藤康浩氏「中国はハードランディンク゜を何とか避けようと色んな工夫をすると思うが、かなりハードランディングに近い物が起きる可能性が高いと私は思う。
(日本への影響は?) 金融に関して言うと、日本の金融機関はあまり中国にお金を貸していないので直接的なバブル崩壊の波はあまり来ない。
ただ、日本企業は中国に退去進出しているので、中国の国内需要が低下すると日本企業の売り上げも利益も減るのでその分の影響は大きいと思う。
日本企業は中国のバブルが崩壊するかもしれないぞという覚悟を決めて、それに対する備え。シートベルトを絞めて振動に備えましょうという事だと思う。」以上
高利回りすぎる中国のバブル金融商品に庶民が殺到している現象は本当に危なっかしいです。
一言で言うと、がめつ過ぎというか、拝金主義でのめり込み方が異常。
投資先、連絡先さえ全く分からないとか、詐欺師にとってはカモねぎですよね
で一方、開発の仕方も強引過ぎて、地方住民の不満爆発も時限爆弾だと思うし、このまま開発し続けても鬼城だらけになるのは必至。
中央政府もも地方政府を上手くコントロールしてソフトランディングするなんて至難の業だし、どう見ても突然弾けてしまう気がしてなりません。
なので日本企業も出来るだけリスク回避を考えつつ、シートベルトを絞め直さないとヤバイですね。
出来たら軸足をアセアンに持って行った方が良いかも。どーせ足抜けする時、身ぐるみ剥がれるんだから徐々にね。ヤクザ国家に足突っ込むと、後々大変だという事です。
とにかく、ダマシダマシの金融商品がいつまでも回るわけがないし、China経済は砂上の楼閣だと改めて確認。
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《中国バブル崩壊目前?! 失速する経済成長 7月危機・シャドーバンキングとは? 【朝ズバッ!】》 2013年07月16日より
TBS【朝ズバッ!】のミノがしません!けさ単!で、
Chinaの7月危機、シャドーバンキングなどの解説をしていたので記録しました(ただし要約)
昨日の韓流経済失速の解説に引き続き、失速シリーズです。
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