西蔵百万農奴解放
3月28日は「チベット農奴解放記念日」で、チベットでは様々な記念行事が行われ、今ある幸せな暮らしを讃えた。と宣伝報道していたので記録しました(青字はナレーション)
正直、9年前と一変したチベットの様子に驚愕しました。この際、2012年に潜入取材したオーストラリアABCの報道も紹介します。
インタビューに答えるチベット人女性の中国共産党への命の叫びは必見です。
このCCTVを見て、残念ながらChinaの「チベット侵略」はほぼ完遂。その宣伝だと思いました
アナ「3月28日はチベット農奴解放記念日です。チベットでは様々な記念行事が行われ、今ある幸せな暮らしを讃えました。」
この日、ラサのポタラ宮前広場では各民族の代表ら千人余りが国旗掲揚と国歌斉唱の厳かなセレモニーを行いました。
チベットの各都市や農村でも祝賀行事が行われました。ニンピンやシャムドでは軽やかな民間舞踊で祝日を祝いました。
チベット農奴解放記念館の本館が28日ラサでオープンしました。また農奴解放62年記念座談会も開かれました。
「党の指導の下、貧困を無くす事が出来ました。共産党に感謝しています。」
チベットの民主改革の62年、特に共産党の18回大会以降チベットの経済社会は大きな成果を遂げました。チベットのGDPは1959年1億7400万元でしたが、去年は1900億元余りに増加。一人当たりの可処分所得は21,744元に増えました。
いまチベットは鉄道・航空・道路が四方八方に広がり、水道・電気・インターネットは農村部にも敷設されました。
生産年齢の教育年数は10.2年に達し、生態環境は改善、草原の47%には植生が広がっています。
エキノコックス症(包虫症)など風土病も撲滅。
チベットは、全国と共にゆとりのある社会を構築し、社会主義近代化の新たな道のりを進んでいます。」
何の知識もなくこのニュースを見ると、「近代化したなぁ!」と感心するんでしょうけど、
大勢のチベット人の犠牲・寺院の破壊の上に成り立ってる「近代化」なのを忘れちゃいけない楊海英氏の解説です
アジアに求められる先人の知恵 胡耀邦氏はチベット、ウイグルなど「連邦制」を模索していた 2018.1.17
・・ 天安門広場で日本人青年たちと踊る前に、私は「世界の屋根」チベット高原を放浪していた。チベットの政教一致の指導者ダライ・ラマ14世が中国によって59年に追放され、「偉大な共産党が建設した楽園」を見たかったからだ。
「解放」前のチベットには約7000カ所の寺院があり、そこには11万人もの僧侶が仏教哲学の研鑽(けんさん)に励んでいた。しかし、中国政府はチベットを「ヨーロッパの中世よりも暗黒な農奴制の社会で、奴隷たちはダライ・ラマ一味に抑圧、搾取されている」と宣伝し、軍を進めた。その結果、寺院はわずか十数カ所をのぞき破壊され、僧侶も7000人だけを残し、他は全員、還俗(げんぞく)を命じられた。・・
ではここから、2012年オーストラリアABCのチベット潜入取材
«【チベット問題】"オーストラリアABC潜入取材"急増する焼身自殺とダライ・ラマ 【ワールドWaveモーニング】»2012年11月06日「チベット族の人口は500万人以上と言われています。その多くがチベット自治区の他、四川省や青海省、甘粛省、そして雲南省にあるそれぞれのチベット族自治州で暮らしています。」
女子アナ「焼身自殺が急増している四川省アバ県のチベット自治州は、外国メディアの取材が許可されていませんが、今回オーストラリアABCが潜入取材を試みました。そのリポートをご覧ください。」
中国西部、チベットの農村では何世紀もの間、変わらない生活が続いています。
しかし、この昔ながらの穏やかな風景のウラには身につまされる緊張が隠されているのです。
チベット族の中には中国政府の支配に絶望し悲劇的な抗議を行う人もいます。
これまでに若い僧侶を中心とた50人以上が燃料をかぶり自らに火を放ちました。ここ1年で少なくとも42人が死亡しています。
外国人記者がチベットに入るのは困難ですが、私達は四川省のチベット人居住地域への潜入に成功しました。焼身自殺が最も多い場所です。
隠しカメラで密かに撮影を試みたアバの中心部です。
街の中は軍と特殊部隊の兵士で埋め尽くされていました。まるで激しい紛争地域のような主な通りにはバリケードが張られています。
アバだけで24人が焼身自殺しています。大きな苦痛と共に身を捨てる若いチベット人。その絶望がどれほどのものか推し量るのは容易ではありません。
センゲ首相「我々は焼身自殺なとの過激な手段には反対です。しかし、チベットの人はそれを残された最後の手段だと思っています。何故なら他の抗議方法では逮捕されて拷問を受け、大抵は殺されてしまうからです。」(チベット亡命政府)
今年になって、アバの知事は公式の場で焼身自殺を非難しました。その責任について中国政府は把握していると言います。
呉澤剛知事「ダライ・ラマはこのような行為を食い止めるために何も行動を起こしていません。それどころか逆にこのような行為を促してさえいるのです。焼身自殺という、この反人間的で反社会的な恐怖に満ちた行為をけしかけているのです。」(四川省アバチベット自治州)
センゲ首相「中国政府がチベットで起きている焼身自殺を含めたあらゆる抗議行動をやめさせたいと思っているのなら、チベットを解放し人々に基本的な権利を与えるべきです。」
翌日の早朝、私達は中国当局の目をすり抜け甘粛省のラプランジュの取材を試みました。
チベット自治区の外としては最多の僧侶が所属し、自らの人権を主張する抗議活動が行われています。
そこで取材した女性は、当局が隠ぺいしている事について話してくれました。
チベット人女性「焼身自殺した人は、言わば死を強制させられたのです。悪いのは共産党です。(すみません、今誰のせいと言いましたか?) この国の寺院が抱える多くの困難が彼らを自殺に追い込むのです。
私達には何の権利も与えられていません。発言する事すら叶いません。当局の言われた通りの事を言わなければならないのです。もし本当のことを話そうものなら当局に逮捕され殺されてしまいます。」ほとんどのチベット人は貧しく、将来への希望も持てないと言います。若い僧侶達の自殺を止める方法を聞くと・・
チベット人女性「世界中のすべての国が中国共産党が崩壊するよう一緒になってお祈りすべきなのです。これ以上、中国共産党を存続させるべきではありません。共産党はとても悪い存在なのです。」
恐怖と悲劇を生む共産党のチベット政策が続く限り、チベット族に明るい希望の兆しは見えないでしょう。
(VTR終了 スタジオ解説は流れはそのままやや要約)女子アナ「オーストラリアABCのリポートをご覧いただきました。スタジオには中国政治とチベット問題に詳しい東京大学法学部の平野聡准教授に来ていただいています。・・・まず急増していますチベット族の焼身自殺の数をコチラにまとめました。」
<(Q.何故この時期に焼身自殺が増えているのか?) ダライ・ラマ14世が中国を追われて1959年に亡命したのが3月。2008年のチベット民族運動も3月に盛り上がった。9,10月で増えているのは共産党大会を控えての事だと思う。
何故焼身自殺するのかというと、共産党が支配する現実に対する絶望、己の身を焼き、生き残った者への団結を促すという目的があると思う。
(Q.中国政府は具体的にどういう対策を取っているか?) 基本的にアメとムチ。80年代末に民族運動を鎮圧したが、それ以外は一貫して経済発展を非常に重視している。特に1999年の西部大開発以降は沿海部での豊富な資金を、インフラ建設し、更に外部から資金を入れ観光業・食品業・薬品業・鉱山開発などを積極的に進めている。
それで漢民族がたくさん入ってくるが、不満のはけ口として優秀なチベット人の子供を幹部養成し地元政府のトップにする。
だが、実際には各地の共産党委員会のトップは漢民族なのでチベットのイニシアチブがあるとは限らない。仏教についても基本的には信仰を許しているが、あくまで中国政府の方針に沿う範囲の事で、とりわけ国外にいるダライ・ラマの指示は非常に嫌っていてダライ・ラマ批判を人々に強いるので、それに対する批判が高まる事になる。(Q.チベットの人はアメとムチの政策をどう受け止めているのか?) 反発を感じているが、現実生活していかなくてはならない。
漢民族がたくさんやって来て、自分たちの上に居座るのは避けたいので、優秀な学生は幹部・教師を目指している。一般の人々もあくまでダライ・ラマ14世などの宗教的指導者を心の拠り所として日々なんとか暮らしている。
(Q.それは中国政府の意向に沿って動くという事?) これは非常に難しい問題で、表向きはVTRの通り、非常に厳しい取り締まり・警戒が行われている。
特に党大会を控えて3人以上集まると逮捕、あるいはネット上他の言論弾圧などが続いている。だが携帯電話の発達が2008年の民族運動を促したように、ウラで人々は連絡を取り合っていて、普段、中国政府が干渉してこない範囲で自分たちの文化を盛り上げようと常にやっているはず。
(Q.表で従う顔とウラの心の中は違うと?) そうとしか考えられない。(Q.ダライ・ラマ14世はインドに亡命してから50年近く経つが、影響力は今も大きい?) むしろ強まっている側面がある。昔はチベットは政治的にはあまり統一されていなかったが、特に50年代後半、中国の社会主義化に対して人々が反発し、そしてダライ・ラマがインドに亡命して以来、政治的な求心力が非常に高まった。もともとは宗教指導者だったが、今や政治的シンボルになっている。将来的にはダライ・ラマが主張するチベット人全体の高度自治を人々は支持している。
しかし、中国はチベット自治区の高度自治ならいいが、チベット人全体の高度自治は認めない。それに対する反発が非常にあると思う。(Q.中国では9日から党大会があるが、チベット政策に変化が起こる可能性は?) 基本的にはないと思う。これまで共産党を指導してきた胡錦濤(コキントウ)氏自身が80年代末にチベットでの独立運動を鎮圧した功績を認められ、中央に引き上げられた人物。
で、今チベット自治区の最高指導者の陳全国(チン・ゼンコク)は、イコクキョウ新市長と非常に緊密な関係で、これまでコキントウ政権が敷いてきたアメとムチの政策を継続し、少数民族地域・チベットを表向きに安定を保ちながらウラでは弾圧継続をするサインだと見ていいと思う。(中略)
・・でもまぁ、BSとはいえNHKがよく放送したもんだなぁと
何の自由がないなんて考えただけでも胸が締め付けられます。と同時に、日本に生まれてきたことに改めて感謝。
とにかくChinaが恐れるのは、少数民族弾圧問題で世界世論として批判が高まることで、さっきも、CCTVがダライ・ラマ14世と日本を猛批判してました。
ちなみにこの陳全国は、収容施設の立案者・チベットでの弾圧ノウハウをウイグルに持ち込んだと言われている人物
«米議会下院で「#ウイグル人権法案」可決(#陳全国 制裁など)、中国猛反発「先住民を大量殺戮したクセに!」【豪ABC・東方衛視】»2019年12月05日
そもそも、東京の局のやってるChina関連の報道は何故上っ面だけかというと、「民放連放送基準」を曲解し、「考査」という検閲して必要以上に中韓に配慮しているから。もちろんチベットやウイグルの事はほぼやらない。(「竹島」に関しても本当の事を言った部分もカット)これが内実
«『ニュース女子』への『考査』の実態、カットされた5つの発言徹底検証。民放連放送基準とは(後半) 【虎ノ門ニュース】»2018年5月24日
居島氏「藤井厳喜さんの『両方も民族を絶滅させるが今の中国』、チベットとウイグルで中国の民族浄化が行われているという解説の中での発言。
考査『民放連、放送基準2章7項の、国及び国の機関を傷つける扱いはしない』 というのにひっかかると。ギルバート氏「一切合切批判するな!という話でしょ」
こうやって東京の放送局で、チベットやウイグルの実態は検閲でカットされるので、関心のある人以外は、Chinaの侵略の内実を知りません。
※昨日Twitterで「ウイグル・チベット問題はネトウヨの言ってる事で信用できないよー」と言われました
ウイグルが二の舞にならないよう、もうホント!国際社会が全力で声を上げるべき。
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