渡部恒雄
BS朝日【激論!クロスファイア】で、
「日本も標的・・「イスラム国」の実像に迫る」 と題し、今回ターゲットにされた日本 をテーマに議論していたんですが、
冒頭の民主党・徳永エリ参院議員の認識と一致するニューヨークタイムズの偏見と、難民支援の重要性の部分のみを記録しました(発言はやや要約)
司会 田原総一朗
ゲスト 田中浩一郎 日本エネルギー経済研究所中東研究センター長 渡部恒雄 東京財団上席研究員
安倍総理のスピーチを、悪意を持って曲解をしようとする人達に正しく認識させようとするのは難しいと「イスラム国」の事を言っていたけど、日本人の中にも、ワザと曲解したり理解しようとしない人がいっぱいいる・・
田原氏「・・渡部さん、実は1月23日の産経新聞に民主党の徳永エリ参議院議員が『安倍首相が中東歴訪した事がイスラム国・テロ組織を刺激した』と。『安倍が悪いっ!』と。
『いくら人道支援とは言え、資金援助を大々的に会見でアピールしたのはテロ組織を刺激したのは否めないと私は思う。イスラム社会は元々親日でした。日本は戦争しない国。世界平和への希望の国だったが、
首相が何と言おうが集団的自衛権の行使容認・憲法改正・武器輸出三原則の変更。国際社会は日本は変わってしまった』と。
つまり安倍さんが(後藤・湯川氏が捕まっている)この時期に(中東に)わざわざ行って、こういう事をやるのは向こうを刺激しているのではないかと。どうですか?」
渡部氏「集団的自衛権どうのこうのって、多分中東の人は何にも分からない。(徳永議員の)気持ち・雰囲気は何となく分かるがちょっと国際関係全体の把握が甘いコメントではないかと思う。」
田原氏「実はイスラム国がインターネットで発表した声明文に『日本の首相へ』と。
この声明(十字軍・2億ドル払えなど)はどうか。」
田中氏「偶然かも知れないが、日本社会の事をある程度研究したのかなと。これまでは国の指導者・政府を相手に脅し・警告していたが、その国の国民に政府に圧力をかけろと誘導・教唆はなかった。特に日本の場合は、『人命』に弱く、割と折れるというのを見越した上で、国民の世論を強めて要求を飲ませる事を狙っているのかなと。」
渡部氏「先程の徳永さんのような内容のコメントをニューヨークタイムズがしている。私はNYTは非常に偏った見方だと思う。日本には徳永さんのような意見もあるがそれが全部じゃない。(野党には何人か(いる)。僕は聞いた:田原) NYTはあたかも日本が全般的にそのような意見だと発表している。
NYTは元々安倍さんをタカ派だと言っていて(第二次安倍政権が出来たときにNYTもワシントンポストも批判した:田原)
ワシントンポストはそんなに極端じゃないと思うが、NYTはちょっと異常なバイアスがかかっていると思う。ただそれを例えば英語ウェブなので、ひょっとしたらそれを(イスラム国が)読んでいる可能性もなくはないなと。」
田原氏「余計な事だけど、なんでNYTは安倍批判が強いのか?」
渡部氏「よく分からないが、基本的にはやはり歴史認識の問題で、NYTのリベラル思考と合わない。特にエディトーリアル・論説の人達が反安倍的な考えの人がいるのだろう。」
田原氏「(安倍総理の中東政策スピーチを読み上げ・・)と言ってるだけで別に十字軍ではないですよね?」
田中氏「十字軍の話は、今回突然言い出したのではなく、アルカイダ系の組織はこれまでも日本が十字軍の一翼を担っているという考えだった。だから新しいものではない。」
田原氏「だけどアメリカ・フランスなどは爆撃に参加しているが日本は参加していないが?」
田中氏「ただ、有志連合には(日本と)名前が入っていて、国際会議にも出ているし、彼らから見れば敵対勢力側という認識にある。」
渡部氏「つまりポイントは、アメリカの同盟国という(立場を選んでいる)事。ただし武力行使には関わっていないので、そのようなメッセージを今出している。
女子アナ「今後は中東諸国への経済支援もテロの対象となるのか?」
田中氏「その場合の対象国、、例えば今回のエジプト・カイロでの演説だが、(エジプト国内の勢力図の説明したあと)
エジプト国内にも(ISの下部集団とみられる)過激派組織がいてそれとエジプト軍がずっと戦っている。そのエジプトへの支援も、イスラム国の勝手な論理で言えば、仲間に攻撃を仕掛けてエジプトを助けているとなる。」(中略)
田原氏「・・近い将来イスラム国との地上戦になった場合、日本はどうすればいいか」
田中氏「冒頭の集団的自衛権の話じゃないが、自衛隊が出て行く事はないが、
今回の悪意を持って曲解された話のように、周辺国に出て来ざるを得なくなったシリア・イラクの人達への支援は不可欠。
何故かというと、今シリアから追われて国外へと彷徨っている人は1千万人と物凄い数いる。この人達をシェルター・センターで(最低限の)生活させなければいけない。そういう金は出すべき」
渡部氏「人道的に必要だし、忘れちゃいけないのはイスラム諸国も有志連合に入って対テロをやっているし支援もしている訳なので、日本だけじゃなく世界中がやるべき。当然の話だ。
アメリカの大きな戦略として、日本に戦闘への参加なんて望んでいない。
イスラム国も心配だが東アジアの安定も心配なので、日本が相応の自己の防衛努力をしてくれる事を一番望んでいるから。(日本は家を失った難民の支援をしていればいいと?:田原) だからもちろん安倍さんもそれを言ったのだが、曲解された。」
田中氏「大事なのは、その難民が最低限の生活を保障されないと、彼らの中から潜在的に次のジハードを起こす人・戦闘員が出てきてしまう。それは絶対に避けなければいけない。」
田原氏「(安倍総理の中東政策スピーチ前半読み上げ・・)という事ですね。」
渡部氏「特にヨルダンなどは相当に難民を受け入れていて経済が物凄く苦しい。」 田原氏「安倍さんは国王と会っているが?」
渡部氏「それで信用すると。それに日本は今までも相当難民支援しているが更にしましょうという話」
田原氏「それをイスラム国の連中がわざと曲解しているという事ですね。」
女子アナ「曲解されないようにするには外交姿勢をどうしたらいいか?」
田中氏「テロと一緒だが、悪意をもって解釈しようとする人達に何をするかというと、なかなかそれは出来ないのが問題。繰り返し繰り返し言うしかない。それが成果に繋がるように気長に待つしかない。」
田原氏「人質に関しては?」
二人共「日本政府は、人質救出にベストを尽すのは当然だが、飲めない線・出来ない線はあるので、そこは現実を見るしかない。」
田原氏「昨夜も今夜も、総理も、官房長官も、官房副長官も、徹夜だ。」
以上
「十字軍」の話1つにしても、「安倍総理のスピーチがー!」と批判すべきものでは全然ないんです。
つまり、目先の人質事件(テロ組織の声明)だけで、「アベがー」と言う人達は、物事の本質を何にも分かってないという話。
まるでテロリストを支援するかのような発言している人達、特に国会議員(徳永エリや山本太郎やその他諸々)は、このスタジオに来て、イスラム・中東の勉強すれば良かったのに
「非協力」目立つ野党 民主ネット「殺害公表」誤記 山本太郎氏は「難民支援中止を」 (産経新聞より)
・・・21日のフェイスブック(FB)で安倍晋三首相の外交・安全保障政策を批判した民主党の徳永エリ参院議員は「イスラム世界の国々は親日でした」と過去形で語るが、日本政府の中東政策に変更があったわけではない。むしろイスラム国の方がイスラム諸国で忌避されているとされる。
徳永氏は22日、インターネット上で多くの批判が出たことを受け、FBで「同じ国民としてひたすらに無事を祈ること、なぜ出来ないのでしょうか」と反論したが、21日の書き込みを訂正したわけではない。
さらに、民主党は21日に公式ツイッターで「日本人2人の殺害を公表」と投稿していた。明らかな事実誤認で、ただちに「2人を殺害するとして日本政府に身代金を要求した」と訂正、謝罪した。
一方、小沢一郎代表率いる「生活の党と山本太郎となかまたち」の山本太郎参院議員は21日、ツイッターで首相宛てに「2億ドルの(難民・避難民への)支援を中止し、人質を救出してください」と書き込んだ。日本人の命だけを尊重し、イスラム国の暴虐から周辺国に逃れた人々の苦境を軽視しているとの批判も出そうだ。・・
でもやっぱり・・・「曲解しようとする人達にはお手上げ」だって言ってたから、こういう議論を聞いても理解できないかな。それにしても、野党ってバカばっかりで呆れ果てます。情けなくて・・
何度も言いますが、敵を完全に間違えてる!
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「これまでのイスラム国のビデオもそうですが、西側の国民が政府に反対するよう仕向けています。
『中東に関わるな』『軍事行動への参加や支持を止めろ』という国民からの圧力を政府にかけようとしているのです。」・・
《室井佑月の安倍総理攻撃がグダグダ。恵氏「要するに室井さん、何が言いたいんですか!?」 【ひるおび】 》2015年01月22日
恵氏「要するに室井さん、何が言いたいんですか? 」・・
《岸井成格氏の主張 「自己責任」と「人命軽視」の風潮 【News23】 》2015年01月23日
人道支援の為にも、テロ組織を拡散させない為にも、周辺国への支援は当然続けるべきです。
で、テロ組織の思う壺なので、頼むから中東情勢に不勉強なコメンテーターやバカ議員は、少なくても今は黙っててっ!
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