山口俊
前記事の続きです。
そして全国の一人区で民主と自民が大接戦となる中、九州や四国で自民候補と後援会レベルでの選挙協力が相次いで結ばれていったのだ。公示から12日、徳島で公明党の街宣車に2人の候補が立った。1人は自民の選挙区候補。もう1人は公明の比例区候補だ。
谷合氏「政治改革の先頭に、30代の中西裕介候補と谷合正明比例区の候補がその先頭に立たずしてどうするんだとの、皆様のご期待に全身全霊かけてワタクシはお答えして参る決意と覚悟でございます。」
公明の比例区候補と自民の選挙区候補の両後援会が選挙協力のための協定を結んだのは先月29日の事だった。
元徳島市長の小池氏が候補者選定をめぐり自民党を離党し、新党改革から出馬。徳島は分裂選挙となり、三つ巴の戦いとなった。序盤戦で民主候補のリードが伝えられる中、県内5万2千票といわれる公明票は自民陣営にとって喉から手が出るほど欲しい票だった。
山口俊氏「・・私共も、『自民党・中西』『公明党・谷合』という事で頑張らせて頂きます。」(演説)
山口俊氏「本当に助かりますわね。もう恐らく(情勢は)伯仲しておりますんでね。やっぱりこれが勝負を決すると言っても過言じゃないんじゃないかと思います。」(インタビュー)
そして見返りに自民党が差し出したのは、自らの生命線とも言える後援会名簿だった。
相原氏「選挙協力という事で(自民側から)出して頂いた名簿になります。」
Q:自民県議から何人分の名簿を?相原氏「えー、私共は約100名くらい、、」
公明党県代表の長尾氏は、比例票の上積みに期待していた。
長尾氏「市町村別に出ますから、票が。これうちも市町村別の基礎票ってのは統計上あるわけで、『(選挙協力の)結果が出なければ今後の信頼関係はない』という事は、先方にはお伝えはしてあります。」
一方で長尾氏は、候補者や県内22人の地方議員が公明党立党の原点に立ち戻る事が、攻勢拡大に繋がるとも述べた。
長尾氏「池田(大作)名誉会長が創立した公明党ですからねぇ、当然、そういう創立者の期待っていうのは国民・県民・市民『有権者の負託を受けたね、議員だから当然その有権者の期待に答えなさい』っていうね、それはありますよねぇ。だからそれで応援して下さってるわけだから、(池田名誉会長 支持者との)信頼関係・期待が薄れる様な事があれば全然意味を為さない。」
長尾氏は連日、支援企業をくまなく訪問。
長尾氏「今わが党(公明党)の議席は6議席とも言われておりまして、えー8議席、なんとしても比例区当選させて頂きたいわけですけれども、今、谷合さん7番目か8番目とか言われて、同じ公明党の比例候補者の中でも上位にならないと当選しない、、」
更に自民候補の個人演説会にも参加し、自民支持者に谷合氏の支援を直接訴えた。
長尾氏「・・徳島選挙区は(自民)中西が取り、比例区(公明)谷合が取り、仙谷(官房長官・徳島選出)の鼻を明かしてやりたいっ!私も頑張りますが谷合も頑張ります。よろしくお願いします。」
「がんばろー、がんばろー、がんばろー」
最終盤、長尾氏は手ごたえを感じていた。
Q:今回の選挙協力で、公明党にとって良い結果が出る?
長尾氏「協定を結んで、まぁ3日から毎晩の様に中西候補の個人演説会で応援演説をしていますけども、まぁお互い(公明・自民)が力を出し合って行こうという事が確信できた。まぁこの選挙結果、、まぁ必ず結果は出ると、、」
夜8時、長尾氏は徳島の事務所で開票速報を見ていた。
長尾氏「おっ、(拍手)大阪・石川、確実 すごい、素晴らしい(拍手) さすがは大阪、すごい、、」
9時、長尾氏は自民候補の選挙事務所に向かった。そして・・その差、わずか5千829票。薄氷を踏む勝利だった。
「バンザーイ バンザーイ」
公明党の長尾氏も壇上に立った。
長尾氏「全力で選挙協力やって参りました。お陰様で中西の当選。そして我々比例区の谷合も当選いたしましたっ。仙谷官房長官の鼻を明かした事に・・(拍手と大歓声で聞こえず)」
谷合氏は、公明党比例第4位で当選した。
長尾氏「まぁ我々が選挙協力してこういう結果が出たという事はね、本当にまぁ応援した甲斐があったなと。よくまぁご理解頂いた党員また支援団体(創価学会)の皆様に心から感謝申し上げたいと思いますね。」
ところが一夜明け、開票結果が確定すると意外な数字が並んだ。自公が選挙協力した九州・四国の1人区で自民は8勝2敗を収めた。しかし、公明の比例票が増えたのはわずか3万6千票で、徳島に至っては2294票減らしていたのだ。
公明の比例代表の得票総数も前回よりも10万票以上減らし、獲得議席も過去最低の6議席に留まった。そして関西ブロックの比例代表・浮島氏がまさかの落選を喫した。
山口那津男氏「比例区で改選議席を維持できなかった事は誠に残念ですが、大善戦でした。
えー厳しい選挙情勢の中で奮闘してくださった全国の党員・支持者の皆様。とりわけ猛暑の中で血の滲むような献身的なご支援をして下さった、創価学会員の皆様に心より厚く感謝と御礼を申し上げます。」(VTR終了スタジオへ)
小宮氏「今回自民党は1人区で21勝8負と大勝しました。これを可能にしたのが須田さん、公明組織の事実上の選挙協力だったという事ですか?」
須田氏「はい、少なくとも我々が取材した九州・四国に限ってはそれは言えると思いますねぇ。
今回この2つのエリア、10の1人区があったんですが、後援会同士のですね、自公協力が行われましたが8勝2負で自民が民主に圧勝しました。
特に徳島では当初民主が優勢といわれていましたが、選挙協力の後、自民が逆転勝利をしたんですねー。実際自民の集会に公明党の支援者が駆けつける姿を多く見ましたし、自民圧勝はですね、やっぱり自公協力があったからだと言えると思いますねー。」
アナ「あの、一方の公明党ですけれどもVTRで見る限りには、あまりメリットがなかったように見えましたけどね。」
須田氏「ええ、そうなんですよね。こちらは公明のですね、比例区の獲得票数ですが、全国的に見てもですね、票は増えていません。
徳島では公明はかなり積極的に動いたんですが、逆に票を減らしてしまってるんですね。
公明党にはですね、これまでも創価学会支持者を中心に自民側の協力が足りないんではないかという不満が多かったんですが、この不満が今後不信へと変わっていく可能性があると思いますね。」
小宮氏「星さん、公明党は政策的には民主党と距離が近いという風に言われてますけど、今後急接近する可能性はあるんでしょうか?」
星浩氏「まぁ社会保障なんかでは、子供手当やなんかも基本的に賛成したケースもありますが、ただ10年間ね、自民党と連立組んできましたから、そういう事もありますし、
それから山口代表が、レッドカードを民主党に突きつけてましたしね、それからあのー、須田さんのレポートにありましたけど800万の組織の創価学会ですので巨大タンカーみたいなもんですので、いきなりその自民党から民主党へ舵を切るってそう簡単じゃないですよね。
ですから暫く民主党政権の動きを見ながら、次のステップ、特に来年統一地方選挙がありますからね、その動きなんかを見ながら様子を見るって事ではないですかね。」
小宮氏「そういう選択もあり得るという?(はい:星) 事ですね。 須田さんどうもありがとうございました。」以上
なんという中途半端な偏ったリポート・特集なんでしょうね(苦笑)公明党は自民党とだけ選挙協力していたんじゃないのに、このレポートだと、自民党と公明党の連携は公明党にとって得ではない・民主党と組むべしと凄い遠まわし言っている気がしましたが、どうですか?!
薄氷を踏む勝利と言えば・・・アノ山梨選挙区ではこのような事があったようです。阿比留瑠比さんのこの記事を是非お読みください。
《点が線へとつながった輿石氏の公明党のあれこれ 》 (一部抜粋・読売新聞記事の部分)
《… 輿石氏陣営は今回、別の組織票を頼った。公明票だ。
「バーターしませんか」 輿石陣営幹部が複数の公明党議員らの自宅を訪ね歩いていた。
同党が山梨選挙区の「自主投票」を表明した6月17日以降のことだ。
輿石陣営が「比例は公明」を指示する代わりに、公明支持者に「選挙区は輿石」を依頼するという非公式の選挙協力の打診だった。
ある公明党市議は証言する。「バーターに応じた。自民党側からは何の働きかけもなかったから」
読売新聞の参院選出口調査にも「バーター」の効果が見て取れる。公明支持層の約5割が宮川氏、2割以上は輿石氏に投票していた。
今回、公明党の比例選の得票は4万7646票に上った。(中略)だが、山教組幹部は意気盛んだ。「宮川氏を支持した自民党県議は来春の県議選で落選させる。
選挙の恨みは選挙で晴らす」山教組が再び「選挙集団」に戻るのかどうか。それを決めるのは現職教諭たちだ。》
それぞれ地域地域の選挙事情があるとは思いますが、これじゃあ、公明党がコウモリ党と呼ばれても仕方ないんじゃないかな。
九州・四国の選挙協力は公なのでテレビ取材もさせているけど、山梨の選挙事情は徹底取材しないんでしょうかね。組織選挙の最たるモノだから諸々出てきそう。
自・公は最近まで連立を組んでいたんだから、地域レベルでの連携は理解は出来ますが、この山梨に至っては、節操がなさすぎですねぇ・・
小沢氏がなにやら最近元気なようですが、やっぱり公明党との一・一ライン復活が近いのかな?!
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