不正会計
「京大霊長類研究所の教授ら 11億円超の不適切な会計処理」と報道していたので記録しました(青字はナレーション)
サルの研究で世界的に有名な京都大学の霊長類研究所の教授らの「5億円余の研究費不正支出問題」、会計検査院の調査で、研究所と関連施設の工事をめぐり「総額11億円超の不適切な会計処理」が分かったという事。
調べたら、この松沢哲郎特別教授らは、「日本学術会議」とも関連していたので紹介します。
「人間の本性」剥き出しのスキャンダルとは。
総額11億超は巨額すぎ
京都大学霊長類研究所の元所長、松沢哲郎特別教授ら4人は、チンパンジーの飼育施設の工事などをめぐり、平成26年度までの4年間に、納品の実態がない架空の取り引きや、業者の損失を穴埋めするなどの方法で5億円余りの研究費を不正に支出していた事が、大学の調査で明らかになりました。
この問題で、会計検査院が、平成29年度までの100件の契約に対象を広げて調べたところ、既に明らかになった不正な支出を含め、総額で11億円を超える不適切な会計処理が行われていた事が分かりました。
中には作業工程を分割するよう業者に指示し、競争入札ではなく随意契約で受注できるようにしていたケースもあったということです。
会計検査院は、京都大学に科学研究費などを出していた独立行政法人「日本学術振興会」についても4億7000万円余りの補助金が不当に支出されたとして、指導を徹底するよう求めました。
京都大学は、関与した教授らの処分手続きを進めていて、「会計検査院が公表した内容は大学も調査で把握している。重く受け止め再発防止に努めていく」とコメントしています。
京都大学の調査で、6億超の不正経理を見逃していたのも信じられません(呆)
会計検査院、新たに6億2千万円の不正経理を指摘 総額11億3千万円に 京大霊長類研 2020.11.10「金は全額、取引業者に支払われ、私的流用はなかった」・・他の研究費に充てたと主張しているようだけど、本当にそれだけかな~
京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)のチンパンジー飼育施設の整備工事をめぐり、元所長の松沢哲郎・京大特別教授(70)ら4人が公的研究費など約5億円を不正支出したとする問題で、会計検査院は10日、新たに27件計約6億2千万円の不適正な経理があったと指摘した。設備工事をめぐる不正支出は総額11億2823万円に上った。大学側が公表した不正支出額の倍となっており、国立大学法人として学校運営のあり方が問われそうだ。
会計検査院は、平成23~29年度の霊長研などのチンパンジー用ケージ整備に関わる契約100件を検査。京大が認定した約5億円の不正支出のほか、23~27年度までの5年間で、架空取引など27件計6億2153万円の不適正経理があったと報告した。
主な内訳は、特定業者に事業の予算額を伝えた上で入札に参加させていた事案が延べ11件(計8億5259万円)▽各業者に個別に依頼すべき見積もりを、特定業者を通して依頼していた事案が延べ18件(計7526万円)▽契約を意図的に分割し、特定業者と随意契約するなどした事案が延べ15件(計5248万円)-など。
原因については、松沢氏らに「適正な会計経理を行うという基本的な認識が著しく欠如」していたと指摘。経理責任者が契約内容を十分に確認していなかったこともあげた。ただ、不正支出された金は全額、取引業者に支払われ、私的流用はなかったとしている。
京大霊長類研究所「研究費20億円ロンダリング」で「人間の本性」がむき出しに研究費ロンダリング・・何にせよ、研究費を不正利用していたわけで、許されるものではありません。
週刊新潮 2019年11月7日号掲載
愚かしくも愛すべき人間とは一体「何者」なのか。我らの思惟や思索の目的地は、つまるところこの一点に集約される。そんな壮大な問いを前面に掲げ、日夜、研究に励むのが京都大学の霊長類研究所(霊長研)だ。なるほど、そこには実に「人間臭い」人々がいた。
〈ヒトを含めた各種霊長類を比較研究することで、「人間の本性」を知ることができます〉
霊長研は、自らの研究概要をこう謳(うた)っている――。
国内唯一の霊長類の研究所である霊長研。ゴリラ研究の第一人者として知られ、現在の京大総長である山極寿一氏も同所の助手を経て目下の地位に就いている。そんな名門研究所が今、カネに執着する「人間の本性」剥き出しのスキャンダルに見舞われている。
「うちの一部の研究者が、公金である研究費の使途を問題視されている。11月から支給を打ち切られるようです」
と、霊長研の関係者が声を潜める。
その「一部の研究者」とは、まずは69歳の松沢哲郎元教授(現在は京大高等研究院特別教授)。チンパンジー研究の泰斗である彼は2013年に文化功労者に選ばれており、「アイ」と名付けたチンパンジーを40年以上観察し続けてきたことで名を馳せる。
そしてもうひとりは、1964年生まれの友永雅己教授で、彼は大型類人猿や鯨類の知性を研究してきた。
そんなふたりが「悪事」に手を染めていたことを、チンパンジーやサルは見抜けずとも、「お上」の人間は見逃さなかった。
「今年の春、3回にわたって会計検査院の職員が霊長研を調査に訪れています。松沢さんと友永さんは、都内の動物実験施設の設計施工会社に、霊長研関連の施設工事を予算より安い金額で受注させ、浮いた分の金を返さずに別の研究に回すなどといったことを繰り返していた――そう見て、会計検査院は調査を進めているようです」(同)
この「浮いた分の金」の“原資”は研究費である。要は松沢、友永の両氏は「研究費のロンダリング」を行っていたというわけだ。事実ならば、公金の不正利用である。
「遺憾です」
両氏に「安値受注」を持ち掛けられて割を食ったとして裁判を起こし、その後、会計検査院等に「告発」を行った設計施工会社の代表取締役である石原智一氏当人がこう証言する。
「今年に入って2度ほど、会計検査院の方が私のところに聞き取りに来ました。資料を見せると、『こんなスゴい研究費不正は初めて見ました』と驚いた様子だった。松沢さんたちがやっていることは、相当あくどいんだなと感じました」
先の関係者が続ける。
「事態を重く見た京大側は、すでに内定していた友永さんの人事を取り消すなど、大わらわです」
不正疑惑の当事者のひとりである友永氏に質(ただ)しても、
「大学に聞いてください」
と言うばかり。そこで、霊長研を出てきたところで同研究所のトップである湯本貴和所長に疑惑をぶつけると、記者と目を合わせることは一切拒みつつも、観念したように、
「ふたりがやったことは遺憾です」
こう松沢、友永両氏のやった「悪事」を認めるのだった。
「部局(霊長研)の判断で、研究費の支給を止めます。今後、文科省から研究費の返還を求められる可能性が高い。その額は見積もりで最大20億円です」
「人間の本性」に迫るべく、霊長類の研究を通じて辿り着いたのは公金の不正利用だった……。
決してサルには真似できない、「人間臭い」惨めな結末である。
↑京都大学総長・山極壽一氏は元日本学術会議会長、いろいろ繋がりますねぇ。
で、松沢哲郎の
京都大学 霊長類研究所 Primate Research Institute, Kyoto ...
所長のあいさつに、「日本学術会議」が出てきます。(削除されそうなのであえて全文保存)「日本学術会議」の勧告で設立されたんですって所長のあいさつ
霊長類研究所所長 松沢哲郎
このたび、霊長類研究所長として再任されましたので、あらためて年度当初のご挨拶を申し上げます。京都大学霊長類研究所は、平成22年度から、新たな制度としての「共同利用・共同研究拠点」になりました。従来の「全国共同利用の附置研究所」とは異なる名称ですが、霊長類学に関わる全国の研究者に開かれた施設です。
「霊長類研究の重要性に鑑み、その基礎的な研究をおこなう総合的な研究所(霊長類研究所、仮称)を速やかに設立されたい」、という日本学術会議の勧告で設立された研究所です。人間を含めた霊長類の研究を、今後も幅広く推進していきます。霊長類学はけっして「サル学」ではありません。霊長類学は優れて「人間学」です。人間の本性の霊長類的起源を探る研究をこれからも推進していきます。
霊長類研究所は、平成19年度6月に創立40周年を祝いました。同年に、現キャンパスの東1kmに、リサーチリソースステーション(RRS)を開設しました。里山の景観を活かして、サル類を豊かな自然の中で育てる試みです。平成20年度当初には、霊長類研究所が母体となって、「野生動物研究センター(WRC)」という別の部局が京大に誕生しました。霊長類研究の蓄積に立脚して、絶滅の危機に瀕した大型の動物、つまりゾウやオオカミやイルカなどを研究するセンターです。
平成21年度には霊長類研究所の2つめの附属研究施設として「国際共同先端研究センター(CICASP)」を立ち上げました。平成22年度に外国人教員を2名雇用し、さらなる国際化を図ります。寄附講座も3つ立ち上がりました。平成18年にベネッセ・コーポレーションの「比較認知発達研究」、平成19年に三和化学の「福祉長寿研究」(のちにWRC発足と同時に移管)、そして平成22年度は林原グループの「ボノボ研究」という研究部門が発足しました。こうした民間からの支援も得ながら、霊長類の基礎研究を続けてまいります。
大学院教育という面では、京都大学理学研究科生物科学専攻のメンバーです。WRCの発足と同時に、「霊長類学・野生動物系」という系を名のっています。平成23年度の入学からは、国際霊長類学・野生動物コースとして、定員5名だけ別枠で、すべて英語でおこなう入試をすることになりました。英語による教育と学位取得をめざします。
大型研究としては、21COEプログラムの後継のグローバルCOEで「生物多様性」の一翼を担っています。また、日本学術振興会の支援で「HOPE」(人間の進化の霊長類的起源)と呼ぶ事業を平成15年度末から推進しています。HOPEは日独米英伊仏の先進6か国の連携で、霊長類学および進化人類学の国際的な共同研究を推進するものです。こうした研究と教育の詳細については、ぜひホームページをご覧ください。
また、一般の方々への公開講座(犬山と東京で開催)や、学生向けのオープンキャンパス、さらには犬山市民を対象にした施設の一般公開日を設けています。こうした催しにもぜひふるってご参加ください。
霊長類研究所の全教員が執筆して、40周年記念誌として、『霊長類進化の科学』(京大学術出版会)を平成19年に出版しました。さらに一般向けの姉妹書として、平成21年秋に、『新しい霊長類学』(講談社)を上梓しました。「人間とは何か」、「われわれはどこから来たのか」、「われわれはどこへ行くのか」そうした人間の本性に対するひとつの答えがそこにあると思います。
霊長類研究所は、これからも人間を含めた霊長類の基礎的な研究を総合的に推進していきます。皆様のご支援をお願いするとともに、ご意見やご助言を賜れば幸いです。よろしくお願いします。
2010年4月 京都大学霊長類研究所・所長、松沢哲郎
で、「日本学術会議 松沢哲郎」、「日本学術会議 友永雅己」 、「山極寿一 日本学術会議」で
検索するといっぱいでできます。
野党は、「日本学術会議」任命の件なんかより、こういう事(研究費不正問題・国立大学の学校運営のあり方)を追求すべき。
そうすれば、ダダ下がりの支持率も少しは上がるかもよ!
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