ナヴォイ劇場
BS朝日【いま世界は】(10/25)で、
知られざるシルクロードの“親日国”として、中央アジア・ウズベキスタンの特集をしていたんですが、
その中で、ウズベキスタンの人達が日本人を尊敬するきっかけとなったと、旧日本兵捕虜が建設に携わった「ナボイ劇場」(ナヴォイ劇場)の事を紹介していたのでその部分のみ記録しました(青字はナレーション)
ナヴォイ劇場の事は、まだまだ知らない日本人が多いし、安倍総理が中央アジア歴訪している折に、もっと紹介しても良いと思うんですが・・
それにしても、日本兵への感謝で、自費を投じて日本兵の資料館まで作ったウズベキスタン人・・スゴイ!感動!
●特集「観光業にかける!ウズベキスタンの取り組み」
安倍総理が訪れた、中央アジアの大国・ウズベキスタンは、豊富な天然資源をテコに経済成長が加速している。そんな中、国が力を入れているのは観光業だ。シルクロードゆかりの多くの世界遺産を擁し、治安も比較的安定していることから、安心して観光できる「イスラム文化観光の穴場」として観光関係者の間で注目が集まり始めている。
(就任以来約70の国と地域を訪問した安倍首相は中央アジア5カ国を歴訪。30以上のエルネギー企業幹部らも同行している。日本首相として初めて訪れたトルクメニスタンでは天然ガスの埋蔵量が世界第4位の資源大国、タジキスタンではテロ対策などを話し合い、24日らはウズベキスタンへ。
世界遺産があり親日国で直行便のあるウズベキスタンは日本への関心が強く、繋がりを強めようとしていて滞在時間を最も長くとってる。・成田から直行便で2時間 1991年ロシアから独立 大多数がイスラム教徒
・サマルカンド・レギスタン広場 治安が良い ウォッカ 飲酒もOK
・仏教遺跡アリ(カラテパ) 加藤九祚氏が協力し発掘調査
・ 8月、日本旅行業協会(JATA)視察団がウズベキスタンを訪問。
・首都タシケントにはソ連時代に作られた地下鉄があり(3路線)、料金は一律1000スム(約50円)で乗り放題。)
・・・国営自動車メーカー「サムオート」は日本企業と提携し生産を伸ばした。(エンジンは日本製)
サムオート副支配人「去年から日本の協力で天然ガスで動くバス・トラック生産を開始しました。わが国は天然ガスを産出し、ガソリンよりも安くそして環境にも良いからです。」
日本とウズベキスタンとの関係は意外に深い。
「日本のみなさんありがとうございます」(頭を下げ日本語で)
中央アジアの中で最も親日的と言われるウズベキスタン。その理由は戦時中のあるエピソードまで遡る。
ウズベキスタンの首都タシケント。ある丘で(ヤッカサライ墓地)花を手向ける1人の男性がいた。ジャリル・スルタノフさん、70歳。
ここは終戦後、ソ連の捕虜として連行された旧日本兵を弔う墓地。彼はどんな思いで花を手向けたのか。
ジャリル氏「私は日本人の事を尊敬しています。日本人は我々ウズベキスタンの為にたくさんの良い事をしてくれ、我々は今なおそれを利用しているんです。」
日本兵への感謝を語るジャリルさんは、自費を投じて資料館まで作った。(日本兵の資料館)
ジャリル氏「これが収容所です。」
展示されているのは満州で抑留され、ウズベキスタンに連行された旧日本兵の資料。
彼らはここで後世に語り継がれるある建物を造った。
嶌信彦氏「シベリア抑留といえば悲惨な話ばかりが多いんだけども、実はウズベキスタンでは非常に良い話として残っていると、、」(ジャーナリスト日本ウズベキスタン協会会長)
ジャーナリストの嶌信彦さんが紡ぎ出したのは、ウズベキスタンと日本との知られざる絆の物語。(著書「日本兵捕虜はシルクロードにオペラハウスを建てた」)
人々に親しまれるこのナボイ劇場。これは日本兵によって建てられた。
建設から20年目の1966年4月、タシケントを震源とする直下型大地震が発生する。
嶌信彦氏「その大地震でタシケント市はほぼ全壊。官庁から商店街・工場から全て全壊したと。ところが、サボイ劇場だけは厳然とそびえ立ってほとんど崩れない、、」
残った劇場は絶好の避難所となった。
嶌信彦氏「これを見てウズベキスタンでは『日本人の仕事は凄いものだ』という事で一種の伝説として1960年代から伝わっていた。」
大塚武さんは劇場建設に携わった1人だ。
大塚武さん「ウズベキスタンに着いて、れんが工場で最初働かされて、3ヶ月位経ってからナボイ劇場の建設の応援に行った、、」
建設に当たったのは日本人およそ450名とウズベキスタン人達だった。
大塚さん達はある事を誓い合ったという。
大塚さん「今日も良い仕事をしようじゃないかっていう気持ちでね」
捕虜という厳しい状況下でも日本人としての誇りを忘れず建設にあたったという。劇場は1947年に完成。大塚さん達の帰国が近づくと、一緒に働いていたウズベキスタン人が彼を惜しんだ。
大塚さん「記念に持っていきなと、これをくれたわけだ」
タバコ入れには大塚さんの名前が刻まれていた。
取材当時、友情の証をうれしそうに見せてくれた大塚さんだったが今年亡くなった。
地震でビクともしなかった劇場と日本人の仕事ぶりはその後も語り継がれてきた。(SULTANOV JALIL)。
ナボイ劇場に掲げられたプレートには、かつて"日本人捕虜"が建設に参加したと記されていたが、
独立後『ウズベキスタンは日本とは戦争していない』という事で、捕虜というのを改め"日本国民"という言葉に書き換えられた。
(スタジオトークは要約)
取材ディレクター・ 千田真氏「(Q.日本人のイメージは劇場建設のエピソートから来ているのか?) 60年代後半の話なので年配の方々はそういうのを意識している。日本に来ている留学生も、祖母が日本兵の勤勉に働く姿を見ていたと。でも若い人達はナルトなどの日本のマンカなどに影響されて日本に興味を持っている。
(Q.親日国だと感じた?)中国人が多いのでニーハオと言われたりしたが、日本人だと分かると酒を振舞われたりする感じ。
(Q.気温49.2度ってどんな感じ?) 凄くカラッとしていて日陰は涼しいので快適。
(Q.治安は?) 非常に治安が良くて、夜の一人歩きも問題ないくらい。
(Q.イスラムの国なのにかなり酒を飲んでいたが?) かなり大らかで、昔のソ連時代の名残でウォッカで乾杯しているし、戒律自体も厳しくない。」
藤原帰一氏「独立後、比較的安定している国で、武力弾圧している独裁政権とかでは全くない」
(ウズベキスタンに進出している企業数は、中国約480社、韓国410社に対し日本はわずか10社)
千田氏「外貨交換システムが上手くいっていない部分があり、日本が進出しても売り上げを日本に持って来たり外貨送金をするシステムがまだ整備されていないので、リスクを考えて二の足を踏んでいる日本だが、中韓はどんどん入っている状況」
渋谷和宏氏「観光のポテンシャリティーは物凄く高いと思う。日本としては観光国になる為の手伝いをしたら(ネット・インフラの整備)共存共栄できる。
顔を見ても東西の接点というのが分かるし(100以上の民族が共存)観光都市として魅力的なので、資源・製造だけじゃなく観光業の手伝いができればいいなと。 」
(安倍総理はウズベキスタンのカリモフ大統領と約127億円のODAを共有することで合意)
千田氏「(Q.今後日本との関係は?) 凄く親日的で子供達も日本語を勉強したり日本に来たい人がいっぱいいるが、進出企業が少なくて受け皿がない。 一方でかなりの留学生が来ているので、ウィンウィンでやる為に日本ももう少し進出してお互いに関係を発展されればいいと思う。」
木佐氏「シルクロードのオアシスの国という事で、見るべき所がたくさんありそう。」
藤原氏「日本の大学がもっと受け入れるべき」
渋谷氏「異国情緒が凄くあって行ってみたくなる国だし治安が良いのが良い。」以上
ウズベキスタンが日本人の“仕事ぶり”に感謝と尊敬を持っている事、日本との関係強化を望んでいる事を凄く感じました。なので今回の安倍総理の中央アジア歴訪は、非常にタイムリーですよね
ウズベキスタンが観光業の強化に乗り出しているのなら、積極的にバックアップすべきです。
豊富な天然資源をテコに経済成長が加速しているし、ウィンウィンになれるはず。
それには進出企業が10社というのはやっぱり少なすぎるけど・・・
で、ナボイ劇場に関する心温まるエピソードをもう少し。
中央アジア最大のバレエ・オペラ劇場たるナヴォイ劇場
この度、安倍総理も日本人墓地を参拝し、ナボイ劇場も視察されました
安倍首相:日本人墓地を参拝 ウズベキスタンで 毎日新聞 2015年10月25日
【タシケント高橋恵子】安倍晋三首相は25日夕(日本時間同日夜)、第二次大戦後旧ソ連軍に抑留されてウズベキスタンで亡くなった日本人の墓地を参拝した。
外務省によると、当時のウズベク共和国では日本人約2万5000人が抑留され、過酷な強制労働により812人が死亡し、13カ所の日本人墓地に埋葬された。首相はこのうち79人が埋葬されているタシケント日本人墓地を昭恵夫人とともに参拝し、献花した。
首相はその後、日本人抑留者が建設に携わり、タシケント大地震(1966年)でも倒壊しなかったとの逸話があるナボイ劇場を視察し、コンサートを鑑賞した。
いつもの事ながら、テレビ地上波は安倍総理のこのような重要外遊をあんまり報じませんが(;一一)
日本人の気質を分かってくれる国・・・美しきウズベキスタン、
この親日の国と日本との繋がりがもっともっと強化されたらいいなと思いました
本当に魅力的な国
必見です(asdさん感謝)
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