スクランブル
『真相深入り!虎ノ門ニュース』総集編(楽屋入り) 2017/5/26配信 (←動画)で、
元空将・織田邦夫さんが、普段なかなか聞けない、日本を守る航空自衛隊の実態・空自35年のリアルな話を、楽屋で話していたので書き起こしして記録しましたやや要約)
夜中でもスクランブルかかったら4分弱で出動とか、軍法会議がない悲哀を味わっている話とか、日本のパイロットは米軍より優秀だとか、クェートが自衛隊に一目置いてるのは何故かという話とか・・感動!
織田氏「飛行隊長の頃は人生の絶頂期で、スクランブルでベルが突如鳴ったら私は3分50秒位で(夜中でも待合室から走っていってエンジンかけて)上がってた。ある時碁をやってて、スクランブルかかってミッション終わって帰って、すぐ(碁を)打てた(笑)」
百田氏「大東亜戦争当時は飛行機乗りの6割頭とか言ってた。上空では地上の何割か思考が落ちると。」
織田氏「学生の時によく言われていたのは3割頭。7割は地上でのイメージトレーニングでカバーするので大変だった。エンジンスタートなんて体が覚えていて何も考えてない。今でも多分ファントムのコックピットに入れば手順が出てくると思う(笑) (そりゃ20年も乗ってればね:百田) はい(笑)」
織田氏「(Q.3700時間でヤバイという時ありました?) 3回位死んだなと、3700時間乗ってると確立の問題ですからね、空中戦やってるとぶつかったっ!というのはある。ギリギリでパーン、、あっ助かった~って(笑)」
(Q.パラシュート脱出は?) いや私はありません。だから着陸回数が離陸回数と違う人がたまにいるんです(笑)」
織田氏「自衛隊は2機が最小単位で、1機撃たれたらその証言者がいないと。正当防衛、緊急避難以外撃てないので、撃たれた後、撃つというのも警察権ではダメで、過剰防衛になる。」「ええーーー」
織田氏「だから仮に司令官が撃て!と言っても撃った責任はパイロットが取らされる、、それは軍隊じゃないですよ。警察ですよ。
(瀬戸内シージャック事件の話) 警察は昔フェリーがハイジャックされてスナイパーが犯人を撃ち殺し、その警察官が記者会見した。結局、市民団体から告訴された。告訴されたら結審するまで休職。当時は10何年かかったので結局辞めざるを得なかった。それと同じ事が起こる、警察だから。」
百田氏「・・日本国民の命を守って、殺人罪として告訴なんて許されない。」
織田氏「軍法会議がない悲哀を味わってる」
百田氏「軍法会議がなければ、自衛隊員が敵前逃亡すると思えないが、ないとそういうケースも。これ重要で軍法会議の最高刑は死刑。(敵前逃亡防止で死刑というのは軍として規律を維持する為にどこの軍隊でもあるという話)」
織田氏「日本人はすっごい優秀ですよ。
私は2年8ヶ月やって、ある時中東に行ってアメリカの指揮官達と集まって昼食会をやってくれて、何かスピーチしろと。自衛隊派遣から5年経った時点で、実は自衛隊は軍法会議がないと言ったら、皆イナバウアーしましたよ(笑)。
それなのに何で逃亡者が出ないんだと矢のような質問で、私は何と答えたら良いのか分からないから、『This is サムライスピリット』だと(笑)
不祥事が1件もない。1件も。だいたい駐屯してたら交通事故起こしたりとかケンカとかあるが、5年間1件もない(笑)素晴らしい。」
百田氏「大東亜戦争の時から日本軍は世界最高の規律だと。だから南京大虐殺なんてあり得ない。」
織田氏「クェートの空軍基地を借りて200数十名を入れ替わりでやっていたが、クェートは絶対に自衛隊に一目置いてる。
我々が撤収の時に、私が指揮官だったから、『とにかく借りた建物は借りた時よりもきれいにして帰れ』と。そうすると徹底してやる。壁にペンキ塗るだけじゃなくて、剥がした上にペンキを塗って本当に借りた時よりもきれいにして、あれビックリしますよ。
私が一言言ったら忖度してそれ以上にやるというのは日本人って素晴らしいと思いましたね。それが若者なんですよ。若者は教育すれば日本人ってスゴイ資質を持ってる。(世界最高の民族だと思ってる) それを日教組がダメにした(笑)」
「織田氏「(Q.航空身体特性って主にどんなところ?) 例えば歯も治療が悪いと上空でGがかかるとへたな治療してると激痛になる。空洞が膨張するから。あと副鼻腔が通ってないと空洞が膨張して激痛。膨張して空気が抜けないと。蓄膿とか鼻中隔弯曲とかそういうのは絶対にダメでパイロットの適性検査で振るい落とされる。
(Q.視力は?) 昔は裸眼で1.0だったが、(頭良いヤツは皆メガネかけてるから)今は僕が防衛部長だった時に基準下げて、メガネかけて1.0に。あとレーシックも良いと。でもメガネは9Gかかると結んでてもズレるし、(スピードが速いので)視野範囲が狭くなるので裸眼の方がいい。
織田氏「(Q.世界のパイロットの資質は?) (日本の)パイロットは間違いなくアメリカより良い。何故かと言うと、アメリカの構造はとにかくたくさん養成し人的ピラミッドを作る。大尉から少佐になる時にアップアウトで半分辞める。で予備役・州空軍に入る。だからアメリカ空軍で一番強いのは予備役・州空軍。
だからアメリカ飛行隊と空中戦闘やると(日本が)強いのが当たり前。ベテランばかりだもん。我々はピラミッドじゃなくて寸胴の(構造)」百田氏「かつては世界最高のパイロットはイスラエルと言われていた。(今でもそうです:織田) イスラエルのパイロットが誰かは超国家機密イスラエルを守ってるのは空軍だから。」
織田氏「米空軍大学に留学した時に、出撃したパイロットと話す機会があって聞いたら、あの時にユダヤ人が500万だったが(今は800万かな?)それで航空自衛隊以上の(能力)を持つ。徴兵で陸海空を分ける前に航空身体特性(検査)やって合格してのをとにかく航空にやり、一番良い人材をパイロットにする。」
百田氏「戦後最も敵機を落としたのはイスラエル空軍。アメリカ空軍じゃなくて。」
織田氏「F15を入れても、日本はアメリカとの契約で勝手に改修できないが、イスラエルには許してる。差別してる。だから彼らは電子装置とか全部変えて凄い強い。我々が改修しようとすると良い顔しないし金出せと。だから2.3年に1回しか改修出来ない。ロシア機をインドに売るのと同じ。インドはドンドン改修する。中国には改修させない。同じスホイ30でもインドの方がよっぽど良い」(へーーー)
織田氏「やっぱりロシアにとって中国は仮想敵国で、ちゃんと握ってる。エンジンのオーバーホールもロシアでやってるので、歯向かったら握れば戦闘機が飛ばなくなる。習近平もそれがわかってるからロシアには盾突かない。中露の経済の差はあるのにプーチンは威張ってるのはそういうところ。
だから力関係というのはやっぱり軍事力が大きいんですよ。」 百田氏「絶対に大きい。口げんかでも殴るぞというとオワリやもんね」織田氏「日本の場合はそんな事言ったら話し合いするぞ!ですからね(笑)」
スタッフ「座り込みするぞ!とかね(笑)」
私達が平和に暮らせるのも自衛隊の皆さんのお陰さま
命をかけて日本を守っててくれてる自衛隊の大変さを日本人はもっと知るべきだと思いました。
それにしても自衛隊が警察権で裁かれるなんておかしな話。なんとかしないと!
関連記事
《空母運用の大変さ、遼寧の話。 織田邦男氏「これから中国海軍は苦難の歴史に」「ムチ打ちの研究はカタパルトから」【虎ノ門ニュース】》2017年5月 9日
F4ファントムに乗っていた織田邦男氏が中国の遼寧について話していた部分だけ記録しました(やや要約)
(織田邦男元空将は、空自OBで元航空自衛隊航空支援集団司令官。東シナ海上空で中国軍の戦闘機が空自機に対し「攻撃動作を仕掛けた」とする記事を発表した人)
中国は遼寧の次の空母を、4/26日に初国産として進水させ、3台目も建造中だけど
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TBS【朝ズバッ!】の日めくりワード ズバッ研!の今朝のキーワードは、
防空識別圏(・・・領空に近づいてくる航空機が敵か味方かを識別するために領空の外側に設けた空域)
『航空識別圏を設置したその日 中国側が実施したこととは?』 『度重なる挑発は何のため? 中国機への緊急発進回数(スクランブル発進)が激増!』,を解説していたので記録しました(ただし要約)
これは完全にChinaの挑発。戦争も辞さない姿勢ですね・・
この「防空識別圏」はそもそもGHQが設定し、アメリカから日本が引き継いだものという説明を聞き、改めてアメリカの尖閣に関する中途半端な姿勢が悪いと思いました。
おととい、中国・国防省が東シナ海上空の広い範囲に「防空識別圏」を設定。
その圏内に沖縄県の尖閣諸島上空も含まれいた。
日本は即座に反応。防衛省は幹部を集め、警戒監視強化。
菅官房長官「不測の事態を招きかねず非常に危険だ。強く抗議する」
中国国防省「国家主権と領土・了解の安全を防衛するためだ」と一歩も引かず。
富坂聰氏「今回の事は『ガスが充満した場所にマッチを近づけた』ようなもの。行動次第では"大爆発"が起きるかも」
新たな火種!?尖閣上空に「防空識別圏」中国の狙いは?
「防空識別圏」とは?・・・領空の外側に設定した地域。
領空=領土+領海(12海里・22km) 国際法で決まっている。
防空識別圏>領空 法律上決まっておらず各国が独自で線引き。
圏内に進入する場合、航空機は、事前に通貨位置・予定時刻・国籍など通告、確認。 もし言わないで進入したら・・戦闘機がスクランブル発進。
そもそも「防空識別圏」は1945年GHQが設定 →1969年アメリカから日本の防衛庁(当時)が引継ぎ →現在は航空自衛隊が管理
黒井氏「今回のように防空識別圏が重なることは世界でも稀なケースだと思う。」(軍事ジャーナリスト)
柿崎氏「(中国側が踏み出した狙いは?) 尖閣が国際的には日本の物だとハッキリしているので、領土にするのは難しい。でもなんとか領土問題にしたいと、まず領土、そして領海、領空を取る事にしたいと勝手に宣言した。防空識別圏を取りにくるのはある程度予想されていたがちょっと早かった。」
実は、中国がこれまで日本周辺の空域へ侵入した事例は、2012年12月、領空侵犯(魚釣島の南約15キロまで)を初めてした時、日本は海から巡視船が「我が国、領土内に進入しないように飛行せよ」と警告したが、「ここは中国の領空である」と主張。 一昨日(防空識別圏設定した直後)も尖閣諸島の上空を中国機2機が尖閣諸島北方40キロまで侵入。中国は「中国の防空識別圏で初の巡視飛行を実施したまでだ」と主張。緊急発進の回数を見れば一目瞭然。 2009年38回→2012年306回特に2012年度は上半期 69回 下半期237回と3倍強2012年と言えば、・・・日本が尖閣諸島を国有化 →一気に加速富坂聰氏「尖閣諸島は中国領土という証拠を作っている。日本空域の侵入は証拠を積み上げる行為」 柿崎氏「まぁ証拠というか、虚構の証拠。作った証拠」池田氏「(日中だけの問題ではないが?) アメリカも日本の施政権を認めているが、どこの領土かは判断してないので、そういう中途半端なところに中国がつけ込んできて、この問題の所在をクローズアップして認めさせたいという意図があるので、そういう注意を払いつつ問題を大きくしないという、、非常に日本は難しい対応を迫られる。揉めてる事を(国際社会に)広めるのが中国の目的」周来友氏「2つの方向へアピールしている。1つは日本に対して軍事力で圧力。もう1つは中国の国民。"国内問題から目をそらすため"では・・」大渕氏「貧富の格差が非常に大きいので、政府への不満が高まっている。」富坂氏「"ガスが充満した場所"は"尖閣諸島"。マッチは"防衛識別圏"。もし尖閣を領空侵犯し、攻撃が行われれば"日中間の戦争"という"大爆発"が起こる可能性が」
中国国防省は25日未明、「日本の抗議には何の道理もなく、全く受け入れられない」などとする談話を発表しました。「1960年代に防空識別圏を設定した日本が、中国にとやかく言う権利はない」などと猛反発しています。また、中国外務省も談話で、「今回の正当な措置に対し、とやかく言うのをやめ、誤りを正すべきだ」などとして、日本とアメリカの大使館に抗議したことを明らかにしています。以上