・・ソウルには、5つの古宮があります。
古宮とは、約500年続いた朝鮮王朝時代に王や王族たちが暮らし、政治の舞台となっていた元王宮の事です。
最近では、韓国ドラマや映画でご覧になった事がある方も多いのではないでしょうか。今回は、その5つの古宮をご紹介します。
1. 景福宮(キョンボックン)
景福宮は、1395年に建設された朝鮮王朝の正宮です。
ソウル市内にある5つの故宮の中でも、416,990㎡と最も壮大で美しいこの宮殿は、ソウルに行ったら必ず訪れたいスポットです。
光化門を中心として左右対称に建てられたこの王宮は、中国の紫金城などをモデルにしたといわれています。
敷地内にある国立古宮博物館と国立民俗博物館も見どころ満載。
また、名園・慶会楼と香遠池では、四季折々の美しい景色を鑑賞できます。
光化門前で行われる王宮守門将の交代式もおもしろいですよ!
2. 昌徳宮(チャンドックン)
1405年、正宮である景福宮の離宮として建造され、その後約270年間正宮として使われていました。
1592年に起きた文禄の役などの戦乱で当時の建築物は失われてしまいましたが、1610年に再建されています。
自然と建築との調和が韓国らしく、また、保存状態も優れていると評価され、1997年に韓国の5大古宮の中で唯一世界遺産に登録されました。
約135,000㎡の敷地には13棟の宮殿の建物があります。
豊かな自然をそのまま生かして造った美しい庭園もオススメです。
3. 徳寿宮(トクスグン)
5大古宮の中で最も街中、ソウル市庁の隣にあり、訪れやすい王宮です。
第26代王・高宗が、日本の勢力を恐れて西洋諸国の大使館に囲まれたこの場所に住むようになったため、西洋と韓国の建築が融合した宮殿となりました。
王の兄が住んでいたり、避難中の王が臨時の王宮として使用したり、その後約300年間主人不在であったりと、色々な歴史のある王宮です。
入口の大漢門の前では、王宮守門将の交代式も見る事ができます。また、徳寿宮は5大古宮の中で唯一、夜間も見学できます。ライトアップされた王宮は、昼間とはまた違う雰囲気を感じさせてくれます。
4. 昌慶宮(チャンギョングン)
1483年に創建された王宮。
第9代王の成宗が、祖母と生母、それに養母を住まわせるために建てました。
1909年に多くの建物が取り壊され、動物園や植物園、博物館が建てられ、名前も昌慶苑に変更し、市民のための休憩所となりました。
その後1983年から3年間に及ぶ復旧工事が行われ、往時の王宮の姿が甦っています。
昌慶宮の中には、朝鮮王宮の中で最も古い建造物である明政殿など貴重な文化財も数多く残っています。
また、かつて公園だった名残もあり、春の桜や秋の紅葉が美しい事でも有名なので、お散歩にもオススメです。 5. 慶熙宮(キョンヒグン)
慶煕宮が建っている場所には、もともと李朝の創始者である李成桂の家があったと言われています。
その後王家の私邸として利用されていましたが、15代王・光海君が別宮を建て、1623年に完成しました。
5大古宮の中で最も西に位置しており、自然に囲まれた憩いの場。
他の古宮に比べると、こじんまりしている印象を受けますが、観光客が少ないため、のんびりと観光できます。
また、こちらは唯一無料で入れる王宮でもあります。