BSフジ【プライムニュース】(3/2)
『朴大統領演説の波紋と日韓外交“迷路”出口』と題し、渡部昇一氏(上智大学名誉教授)、小倉紀蔵氏(京都大学大学院教授)が議論の続きです(要約)
後半は、●併合か植民地かの話、台湾との違い ●アジア諸国への謝罪と(昭和18年)大東亜会議の話 ●社会党と在日の関係の話 ●マッカーサーの日本の自衛戦争だったという証言の話 などです。
●「戦後70年談話」と日韓関係
渡部氏「日本が非常に平和だったのは憲法があったからではなくて、アメリカのお陰。
大平さんの頃まではソ連が北海道を占領する位の準備をしていたが、米軍が居るから来なかっただけ。その後の平和も米軍が居たからで、居なければ尖閣諸島や沖縄も取られていた可能性が高い。そこを忘れて憲法だけ持ち上げるのは夢見ているのではないかと。」
小倉氏「(中国・韓国をはじめとするアジア諸国との和解の道の歩み方はどうだったのかという部分については?:反町) 日韓ともこの問題に対しては自信を持つ必要がある。日韓関係は50年間物凄いものを構築してきた。65年日韓条約締結後に日韓の緊密な関係を構築してきたのを忘れてはいけない。
私が朴槿恵さんに批判的なのは、慰安婦も重要だがもっと重要な事をほとんど言わないから。フェアじゃない。
渡部先生はアネクゼイション(併合)と仰るが、(アネクゼイション・annexationとは植民地支配じゃなくて同じ国?:反町) はい、合併ですからね。綿密に言えば合併なんだけど・・
かつて植民地支配をした・された側の、歴史の和解の物凄い努力の蓄積が世界のモデルとなる。日韓モデルと言っても良い。欧米の植民地和解はこれからだ。
日本も韓国の歴史認識は間違っているので、言いたい事はたくさんあるが誠意でやってきた。韓国ももっと強く言いたかったが接点を求めて50年間やってきたのが成功モデルなんだとちゃんと言わないと、失敗だとか批判ばかりではいけないと思う。」
渡部氏「アネクゼイションを言いたいのは。、当時のイギリスの文献を見ると、コロナイゼーション・コリアなんて何処にもなくてアネクゼイションだ。
アネクゼイション(併合)が使われているのはスコットランドとイングランドの関係。
だからイギリス人からみたら日韓はアネクゼイション。イギリス人から見たら儲けがなきゃコロナイゼーション(植民地)じゃない。日本はどう見ても持ち出しでやっていた。
完全なる植民地と違ってて、当然だと思う。
例えば、アメリカはハワイの王家を無くした。イギリスはビルマの王家の男は全部殺した。女性達はインド人に皆くれてやった。それがコロナイゼーションだ。
日本と韓国は絶対にコロナイゼーションではなくアネクゼイションだ。」
小倉氏「(アネクゼイションで持ち出しだという話だが?) 真実は収奪もしたし近代化もしたし持ち出しもしたし上がりもあった。だから歴史は複雑だから重い。韓国は北朝鮮との競合があるから、あまりにも容易に日本に妥協してしまうと親日政権だと糾弾されてしまう。だから日本は日朝モデルも作らないといけない。」
(村山・小泉談話にも「植民地支配」という言葉が残っているが?:反町) 高く評価したい。「植民地支配」でいいと思う。厳密にはアネクゼイションだが、総括して植民地支配というの言葉遣いだと思う。」
(台湾もアネクゼイションだとすれば韓国との違いは?:反町)
事実ではなく認識の問題。 (同じ事実を違う見方をしていると?:反町) それは大韓民国という国家の正当性の問題だ。これは抗日から来ていて、北朝鮮との競合している。
(そんなん向こうの都合だ(笑):反町 )抗日という道徳性で北朝鮮に負けてしまうという、儒教的な恐怖心がある。儒教的に善悪の正当性が計られるという考え方。
金日成のパルチザンの抗日運動を朝鮮領内でした。大韓民国政府の上海の臨時政府は朝鮮領内で抗日運動していないし、親日派の粛清を組織的にできなかった。
(粛清していたら、朴槿恵大統領のお父さんは大統領になっていない?) ええ。朴のお父さんは一時共産党に入ったのでかなり複雑な人。それにしても48年に大韓民国が成立して、すぐ行政で働いた人は親日派だった。こういう問題は韓国の問題だが。
(話を聞くと日本にしわ寄せしている印象だが?:反町) そういうとこがかなりある。日本は自分達の歴史観に合わせろと言っている。この部分は日本は合わせる必要は全くないが、村山・小泉談話で誠意を見せて大雑把に謝ったということ。細かな歴史の争点には関知しないというやり方は凄く良いと思う。」
渡部氏「僕は英語の教師だったので言葉に拘るが、韓国に対してはアネクゼイションだが、台湾に対してはコロナイゼーションです。
当時のロンドンタイムズなんか見ても、これだけの成功例のコロナイゼーションとして西洋諸国は真似すべきと。台湾は正式な王朝がなかったし、日本のコロナイゼーションは穏健だったので、10年後に世界の手本になるとロンドンタイムズが認めていた。
ところが当時の朝鮮には王朝があったのでアネクゼイションという違い。」
●村山・小泉談話「"アジア諸国"への謝罪」と『大東亜会議』
渡部氏「(村山・小泉談話を何処まで踏襲すべきか?:秋元) そこが心配。私は村山・小泉談話は大変嫌いだ。
何故かと言うと『とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えた』と。
じゃあ『アジア諸国』とはどこか!? 当時の独立国は中国だけ。
東京裁判でも、中国への開戦責任は日本にはなかったとしている。日本が戦争を仕掛けたんじゃないのに中国にそんなに謝る必要はない。
他のアジア諸国は独立国はなく、日本が行かなけれ独立していない。昭和18年には大東亜会議があったが、あれはアジア諸国の最初のサミットだ。
インドネシアだけはオアブザーバーとして来たスカルノに昭和天皇は直接会って握手された。
フィリピン・タイ・ビルマ・インドのチャンドラ・ボース、張景恵、満州国、中国(汪兆銘)・・戦場の迷惑はあっただろうが、多大の損害を蒙ったのは日本で、原住民は日本が大量虐殺するわけがなく、独立に比べれば問題外と思いたい。
なので改めて『アジアの諸国の人々に謝る』というのは誰のアイデアか。その頭の中を疑いたい。
中国は戦場にしたが、東京裁判ですら中国が戦争を始めたと言っている。他のアジア諸国は日本がいなければ今でも植民地だ。」
小倉氏「(韓国はどんな談話を期待している?:秋元) 韓国は新しい物は期待してなくて、村山・河野談話を踏襲してくれと。両談話の枠組は良いと思うが、歴史を単純に見てやはり中国・韓国側の歴史観に合わせてしまっている。
戦前の日本を善悪言えない複雑さを持たなくてはいけないと思う。」
●戦後の在日の横暴と社会党
渡部氏「村山さんは社会党ですよね。社会党には
恨みみたいなもの解せないものある。社会党は日本が独立する為のサンフランシスコ講和条約に反対したが、その責任を取ってない。共産党が賛成しなかったのはスターリンの命令だが。僕の仮説は過激すぎるかも知れないが、当時の社会党は日本が占領され続ける事を望んでいた。一番それを望んでいたのは在日だ!
当時在日は闇(闇市)をやっても捕まらない。
東京-山形まで満員の満員だったが、満員の方は闇だと取り上げるが、在日のいる所(車両)は3、4人で日本人、警官すら入れない。
しかも在日達は当時社会党の大きな財源だった。
社会党の人達はその辺を反省してから出直せと。独立反対でまだ謝っていない。
(その在日はどうして日本に連れて来られたのではという話になるのでは?:反町) いやいやいやとんでもない。それは国会でも問題になった。
朝鮮人も日本人だったので、戦争終盤、徴用令があった。徴兵令は兵隊へ、徴用令は工場に行く。
戦後アメリカは徴用令の人は船を用意してすぐに帰した。ところが帰りたくなかった人(恐らく闇で儲けていた人)がいて、議会では残ったのが245人かな?、
当時、僕も色々言っていたから朝鮮の人が押しかけてきたり、カミソリの刃・血染めの抗議書を送ってきたりされたが、会って『いつ来たか!?』と言えばオワリ。
●東京裁判とマッカーサー
安倍さんは(談話は)踏襲したくないと思う。第一次安倍内閣での『戦後レジュームからの脱却』がアメリカの癇に障った。今は非常に慎重にやっているが、それは中国・韓国アジア諸国への遠慮ではなく、アメリカを意識していると思う。
本当のリビジョニスト(修正主義者)はマッカーサーだ。
マッカーサーは、国際条例を使わずマッカーサー条例を使った。だから東京裁判自体がマッカーサーそのもの。
だが朝鮮戦争の途中でトルーマンと意見が合わず帰国し、上院の最高権威、軍事外交合同委員会でアジアの状況を言ったあと『・・従って日本が太平洋戦争に突入したのは主として自衛の為であります』と証言した。(英語で披露)
外務省の人も知らない人が居るが、マッカーサーも(東京裁判を)取り消している。
ところが社会党出身の村山さんはそんな事知る訳がない。
(そうすると「侵略」という言葉も反対か?:反町) いらない。(「植民地支配」も「侵略」もいらない?:反町) 大東亜会議見てください。(CM)
小倉氏「(日韓関係はどうあるべき?:秋元)渡辺先生の話を聞いて尤もだが、問題は今までの蓄積を無にしちゃいけないと。
中国・北朝鮮では無理だが、韓国でできる事は、渡辺先生のような方が行って言えば今の韓国人は聞く耳を持つ。成熟しかかった社会になった。そこに期待をかけるしかない。」
渡部氏「自分は日本の立場を言ってるだけ。韓国人が勝手に独立記念日決めようが知ったこっちゃない。
僕の知識では、終戦の時に、日本の韓国軍の司令官だった人を独立しなさいと呼び寄せたが、誰も来なかった。それでアメリカが占領して、アメリカから韓国は独立した。しかし韓国人はそう思っていないらしい。勝手に3.1と言っている。
(韓国と仲良くした方がいい?:反町)
(嫌韓と思われているが(笑)・・として、脱北したエリート朝鮮兵(のちに韓国籍)と親しくなり、エジンバラに行った時の1年間、光熱費も払い全くタダで大きな家を住まわした。その後その方はガンになったが、あえて言うと周りの在日はさーっと引いて誰も居なくなり、基金を集めて入院してもらって世話をした話 略)
その頃は韓国政府も私を大切に思ったのか晩餐会に呼んでくれた。(忙しくて欠席) だから個人的には、韓国に良い人間がいるのは知っている。
ただ、今の韓国の日本に対する態度・ヘイトムーブルント、あんなのは、、」
小倉氏「でも先生、韓国も多様ですからね。」渡部氏「国として出してくるものはけしからん。」
●提言「日本は韓国とどう向き合うべきか」
「淡々と水の如く、政経関係は希薄に」(渡部昇一)
渡部氏「政経の関係はできるだけ少なくし出来ればゼロ位に。最近良かったのはスワップ協定が無くなったこと。特に経済はゼロにしたらケンカの種は無くなるのではないかと。」
「まん中の軸」(小倉紀蔵)
小倉氏「賛成だ。韓国は日本に依存している。日本の良さは右も左も色々な意見がある事だが、国家の方針は真ん中の軸(いかに日本が世界に貢献してきたかと過去への真摯な反省)を作り揺るぎないものにする。」
●歴史問題など日韓関係について「言いたい事・聞きたい事」
視聴者メール「戦後70年の総理談話だが50年・100年ならともかく10年毎にに談話を出す意味がわからない。
中国・韓国はこの談話を注目し彼らの理屈に合わなければ批判・誹謗の材料になるだけではないか?」小倉氏「中国・韓国が出してくれと言っている訳ではないので、日本が主体的に堂々と出せばいい。
前向きに世界に誇れる日韓モデル、日本の世界貢献を出せば中国、韓国も怯む」
大東亜会議70周年記念大会 ⑦ ヘンリー・ストークス「日本はアジアの希望の光だ」より)
この記事へのコメント
>渡部昇一さんは頭がいいね、本当に尊敬しています。<br />
言葉に細心の注意を払っていて、戦前、戦中の国際情勢に明るくて、日本人の立場として発言していて<br />
スゴイ人です。こんな日本人、学者が増えてほしものです。</p>
<p> はい、私も尊敬しています☆<br />
頭がいいだけじゃなくて、豊かな人間性にも惹かれますよね。 <br />
生き証人としての提言も素晴らしいし、渡部さんの授業が受けたかったなぁと心から思います。</p>
言葉に細心の注意を払っていて、戦前、戦中の国際情勢に明るくて、日本人の立場として発言していて<br />
スゴイ人です。こんな日本人、学者が増えてほしものです。</p>
勉強になりました、ありがとうございました。</p>
<p>読みやすい、分かりやすい文章に、いつも感謝です。</p>
ご指摘ありがとうございます!</p>
<p>>せっかくの書き起こしなので、事実誤認というか渡部先生の言い間違い?のような箇所があったので、正確を期した方がいいと思ったので一応指摘します。</p>
<p><br />
歴史的事実なのに、その箇所ぐちゃぐちゃになってました(・・;)<br />
注意散漫になって、<br />
何故か「張景恵」を消してしまい、「汪兆銘」をコピペしてしまったようです[E:sweat02] 謎<br />
<br />
>なので『フィリピン・タイ・ビルマ・インドのチャンドラーボース・満州国“と”汪兆銘、』が正確で、渡部昇一教授が知らないはずは無く単に言い間違えたと思うので、この様に直した方がいいと思いますがどうでしょうか?</p>
<p> 渡部先生は間違えておられません。<br />
<a href="http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d150302_0" target="_blank">http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d150302_0</a> (冒頭)<br />
完全に私のミスでございます。<br />
重ねてご指摘に感謝します。</p>
<p> <br />
●アリエルさん</p>
<p>ということでございます。<br />
一応、録画したものとつき合わせて何度かチェックしているんですが、<br />
なにせ長ーいもんで、1.5倍速でやってしまってごのザマです(大汗)</p>
多少の差異は起こってしまうと思います。</p>
<p>そういう部分も、正確に写す事が、さくらにゃんさんのブログの良い所なんじゃないかなと思いますよ。</p>
<p>発言者の個性が見えるようで、(^-^)/</p>
<p>>昭和18年には大東亜会議があったが、あれはアジア諸国の最初のサミットだ。<br />
インドネシアだけはオアブザーバーとして来たスカルノに昭和天皇は直接会って握手された。<br />
フィリピン・タイ・ビルマ・インドのチャンドラ・ボース、満州国の汪兆銘、中国・・戦場の迷惑はあっただろうが、多大の損害を蒙ったのは日本で、<br />
____</p>
<p>『満州国の汪兆銘』の所でおかしいと思いましたが、うる覚えだったのでWikiを見てみると <br />
満州国代表は張景恵総理大臣でした。中華民国(南京国民政府)代表が汪兆銘。</p>
<p>なので『フィリピン・タイ・ビルマ・インドのチャンドラーボース・満州国“と”汪兆銘、』が正確で、渡部昇一教授が知らないはずは無く単に言い間違えたと思うので、この様に直した方がいいと思いますがどうでしょうか?</p>
<p>誤字として直して頂く場合はこの書き込み自体を消して頂いて構いません。出来ればそうお願いします。 <br />
</p>
おはようございます!</p>
<p>>この内容を理解するには、少し時間がかかりますね!!<br />
今度の土日に何度も読み返して理解するしかなさそうです。</p>
<p> 渡部氏の体験談は、「嫌韓本」と言われるものの裏づけです。<br />
三太夫さん!、ヘンリー・ストークス氏の講演の書き起こしもう一度読んでね♪<br />
何度読んでも感動しちゃう[E:heart04]</p>
<p>>「戦後**年」は、今後も80年、90年、100年、110年・・・と続くのです。<br />
その度に、時の政権は『過去の戦争への反省』『植民地支配と侵略のおわび』の文言を入れるべきだ!そうしないと、中国・韓国を始めとするアジア諸国は納得しない・・・と言う、国内外の侮日・反日勢力の「宣伝戦・世論戦」の圧力にさらされます。</p>
<p> はい、現に「証拠」がない代わりとして<br />
「村山談話」「河野談話」を、葵の御紋に使ってますからねぇ・・</p>
<p>> この「好ましからざる状況の連鎖」を断ち切ることが出来るのは、安倍首相しか見当たりません。<br />
日-米、日-韓の間では条約を締結し、日-中間では署名付きの共同声明を出しています。<br />
日本は「これらの約束事を順守している国家・国民である」「後からグダグダ言う国家・国民では無い」ことを、世界に訴えていくしかありません。<br />
それを託せるのは、安倍さんだけですよね!</p>
<p> この戦後70年の年にあたり、安倍総理が不死鳥のように蘇ったのは<br />
「安倍談話」を出すために、天が授けたんじゃないかなと思います。<br />
これが、まさに戦後レジュームからの脱却の第一歩だと思います☆<br />
</p>
前後に渡る「プライムニュース」の書き起こし、ご苦労様でした。<br />
この内容を理解するには、少し時間がかかりますね!!<br />
今度の土日に何度も読み返して理解するしかなさそうです。</p>
<p>一言だけコメントを!<br />
>視聴者メール「戦後70年の総理談話だが50年・100年ならともかく10年毎に談話を出す意味がわからない。<br />
・・・と言うのがありましたが、私はそのようには思いません。<br />
「戦後**年」は、今後も80年、90年、100年、110年・・・と続くのです。<br />
その度に、時の政権は『過去の戦争への反省』『植民地支配と侵略のおわび』の文言を入れるべきだ!そうしないと、中国・韓国を始めとするアジア諸国は納得しない・・・と言う、国内外の侮日・反日勢力の「宣伝戦・世論戦」の圧力にさらされます。<br />
この「好ましからざる状況の連鎖」を断ち切ることが出来るのは、安倍首相しか見当たりません。<br />
日-米、日-韓の間では条約を締結し、日-中間では署名付きの共同声明を出しています。<br />
日本は「これらの約束事を順守している国家・国民である」「後からグダグダ言う国家・国民では無い」ことを、世界に訴えていくしかありません。<br />
それを託せるのは、安倍さんだけですよね!</p>